第2回 中央アジア地域 地域資源を活かした内発的地域経済開発研修コース
2008年11月10日 - 12月13日
名古屋、岐阜、東京ほか

  1. 目的と背景
    中央アジアは、1991年の独立以降、各国とも市場経済化を進めた結果、マクロ経済環境は安定してきていますが、中央と地方、都市部と農村部における格差は拡大してきています。 特に主要な産業やエネルギー・鉱物資源に恵まれない地方農村部では、市場経済化が既存産業の衰退を招き失業者が増加、貧困率は依然として高いままです。 さらにはソ連時代には安全対策として機能していた社会保障制度の崩壊が貧困層を直撃しています。人間の安全保障の観点からも、貧困層に対して保護と能力開化の両面から施策を講じる一方、長期的にはこうした格差を是正し、国土全体として調和のとれた地域開発を実現することが重要な課題となっています。そこでUNCRDはこうした中央アジアの地方農村部の状況を鑑み、内発的地域開発(EnRD: Endogenous Regional Development)の必要性について理解を深めてもらう一方、各々の地域の特性や資源を最大限に活用した経済活性化に必要な施策や事業を立案・実施できる行政官を育成するため、独立行政法人国際協力機構(JICA)と共催で、標記研修コースを実施しました。

  2. 研修期間
    2008年11月10日―12月13日

  3. 研修場所
    名古屋、岐阜、東京ほか

  4. 研修対象者及び人数
    カザフスタン、キルギス、タジキスタン、ウズベキスタンの4ヶ国から、農業、畜産業、林業および一次産品加工業の振興に携わる国および地方自治体の職員各2名ずつ、合計8名。

  5. 研修内容
    研修では、自国(州・市町村)の現状・課題分析、講義や視察を通じた内発的地域開発の概念やその促進のために必要な知識や技術の習得、自国への適応性の分析を行い、最後に行動計画を作成しました。研修内容は、「地域開発概論」「内発的地域開発」を軸に構成され、「地域開発概論」では、日本における地域開発、行財政制度、愛知県の地方計画などについて学び、「内発的地域開発」では、地域資源の特性と活用、特産品の販売促進手法、協同農業普及事業などについて学ぶ一方、事例研究として、郡上市の第三セクターを活用した地域づくり、飛騨高山の地場産業振興、JA蒲郡市での日本の農協制度、さらには特産品の販売促進やブランド構築の取り組みを視察しました。最後に研修修了後自国で実施すべき行動計画として、「タラス州地方自治体(アイル管区)の内発的開発」「タムディクリ渓谷における休暇村開発」「ロミド渓谷の養蜂業開発」などが発表されました。

    中央アジア諸国では、地域振興のあり方をまだ模索している段階にありますが、研修生が今回の研修成果を持ち帰り、今後の職務に反映し、また職場内で共有することで、国及び地方自治体、地方民間団体、住民等の協働による内発的地域開発が活発に展開されるようになり、中央アジア諸国における国連ミレニアム開発目標(MDGs)1「極度の貧困と飢餓の撲滅」等の達成や持続可能な地域開発の実現への寄与が期待されます。

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