第3回 人間の安全保障を重視した地域開発プロジェクト形成研修
2007年11月5日 - 12月8日
名古屋、大分ほか

開発途上国では経済発展が重視される傾向が強いため、開発計画の段階で負の影響が充分に考慮されず、地域住民のニーズに合致しない開発事例も多くみられます。 特に開発の負の影響は、貧困や紛争の危険と隣り合わせを強いられる社会的弱者に、より深刻な被害をもたらします。

そこでUNCRDは独立行政法人国際協力機構(JICA)と共催で、開発途上国における 社会的弱者の視点を重視した地域開発プロジェクトの立案と実施を目的に、2006年から標記研修コース(全5回)を実施しています。 研修は、地域開発プロジェクトの立案・改善に焦点を当て、(1)人間の安全保障の視 点から行政の役割の特定、(2)人間の安全保障に対処する技術や手法の習得、(3)人間の安 全保障に配慮した地域開発プロジェクト立案のためのアクションプラン作成などを目標としています。

第3回目となる今回は、ラオス、ミャンマーの2カ国から、地 域開発の中でもとりわけ農村開発に携わる6名の行政官が参加しました。 研修では、人間の安全保障についての基本的概念や定義およびその取り組みが紹介されたほか、持続 可能な生計、内発的発展、民族紛争などで移住を余儀なくされる人々の脆弱性、参加型農村調査法(PRA)、 プロジェクト・サイクル・マネジメント(PCM)などのテーマで講義・演習と現地視察を行いました。

講義や演習では、UNCRDを始め、JICAなどの援助機関や地方自治体、大学、企業、NGOなどの代表や職員が講師を務めました。 また、岐阜県郡上市と大分県では地域資源を活かした地域づくりを、愛知県武豊 町では障害者による農産物の生産・加工の現場を現地視察しました。 なかでも大分県が発祥の一村一品運動は、地元の資源や特性を活かした地域活性化の成功施策例とし て東南アジアやアフリカ諸国でも広がっているため、研修生から非常に高い関心を集めました。

研修の最後に研修生は、「人間の安全保障を重視した持続可能な家畜生産と貧困削減のための開発」、 「持続可能な土地と森林利用のための最も貧しい地域における能力開発」など、自国に戻ってから実施すべき行動計画を作成しました。 

研修生が作成した行動計画は研修後それぞれの地域で実施されており、後日進捗状況が報告される予定です。 UNCRDは今後も、地域住民の中でもとりわけ立場の弱い人々を視野に入れることで、人間の安全保障の視 点が盛り込まれた地域開発プロジェクトの実施を支援していきます。

Copyright(C) 2001-2017 United Nations Centre for Regional Development - Nagoya, JAPAN | ご利用規定 | プライバシーについて | お問合せ | サイトマップ