中国科学技術協会視察団来日
2006年04月19日 - 04月28日
東京、名古屋ほか

近年の中国経済は改革・開放路線により高度成長を遂げていますが、経済成長政策が沿岸部中心になされてきたため、沿岸部と内陸部、都市部と農村部の経済格差が顕著となっています。このような貧困・地域格差を是正するため西部大開発が国家的な重点課題として位置づけられました。

UNCRDは1992年より中国科学技術協会(CAST)と協同で中国の地域開発に関する人材育成事業を実施しています。2001年から始まった第4ラウンドでは、「西部大開発」を担当する研究者等を対象に、 (1)日本の国土計画および地域開発政策を事例に、地域開発における法制度、資源開発の計画と管理を学ぶ、 (2)農業や農業生態系に対する災害の軽減策について日本の経験に学ぶ、 (3)中国西部地域における都市・農村連携を地域開発の文脈において学ぶ、 (4)中国や日本の経験をほかの途上国の経験と照らし合わせ、お互いの発展に資する、ことを目的に事業を行ってきました。今回はその一環として、江蘇省地理学会理事長を団長とする国や各地域で国土計画等に携わる5名で構成された視察団が来日しました。 日本の国土交通省、大分県、福岡県大牟田市などの行政機関や関連施設を訪問し、日本の国土総合計画、地域開発施策、農村農業整備事業および環境保全事業などについて学びました。大分県日田市大山町では、日本の一村一品運動のモデルとなった活動について、現地視察を通して理解を深め、大牟田市では、炭鉱閉山後の地域計画に関して、同様の問題が浮上している中国の現状をふまえ、具体的事例を織り交ぜながら積極的な議論が繰り広げられました。

4月21日にはUNCRDにおいて「日中の持続可能な地域開発と農村環境整備セミナー」を開催しました。この中で、CASTからは、中国西北地域の都市化による環境への影響について発表があり、都市化や工業化に伴う環境対策について多くの問題点や課題が挙げられ、UNCRDからは、地域資源を生かした内発的地域振興策について発表を行い、日本の戦後の地域開発の歴史を振り返りながら、各地の地域開発の事例を紹介するとともに、中国での適応可能性について議論しました。

今回の視察を通して、参加者は国、県、市町村それぞれのレベルでの国土計画や地域開発計画について学ぶことにより、関係団体や地域住民との協力の必要性について理解を深めることができました。日本の様々な経験が中国での今後の国土計画や地域開発施策へ活かされることが期待されます。

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