第33回 地域開発国際研修コースフォローアップ事業
地域開発・地域住民主導による都市計画と住宅整備に関するセミナー
研修教材作成のための現地調査
2006年03月28日 - 04月5日
ウランバートル(モンゴル)、バンコクほか(タイ)

UNCRDは毎年実施している「地域開発国際研修コース」において、研修生が作成したアクションプランの実現を支援するため、研修後に研修修了生の現場でフォローアップ事業を展開しています。 第33回研修のフォローアップ事業では、モンゴルのゲル(放牧のための移動生活用住宅、中国語で包=パオ)地区で住民主導による住環境整備に取り組んでいる研修修了生を支援するため標記セミナーを実施したほか、タイにおいて推進されている住環境の整備や内発的な地域開発に関する事例調査を実施しました。

 モンゴルでは1992年に市場主義経済へ移行して以来、急速な都市化が進んでいます。特に首都ウランバートル市では、農村部からの人口流入が加速度的に続いており、現在では国の人口の約半数が首都に集中しています。こうした事態にもかかわらず、ウランバートル市における住宅建設が十分でないため、深刻な住宅難にさらされている一方、ゲル地区とよばれる貧困層による居住区が無秩序に拡大しており、衛生状態や治安の悪化を招いています。こうした事態を打開するため、現在アジア開発銀行(ADB)により住宅融資の提供、さらにはゲル地区の最貧困層を対象にした、インフラ整備や住宅改善、雇用創出を含めた包括的な住宅アクションエリアプラン(行動地区計画)が実施されています。第32、33回地域開発研修修了生はそれぞれ、こうしたADBのプロジェクトを住民参加のもとで成功させるため、コミュニティの参加と能力強化を促進することを目的としたアクションプランを作成しました。UNCRDはこれらのアクションプランの実現を支援するため、2004年9月に実施したフォローアップセミナーに引き続き、モンゴル建設・都市計画省と都市計画リソースセンター(UDRC)との共催で標記セミナーを開催しました。

 セミナーには、建設・都市計画省や財務省職員、ウランバートル市やその他の自治体職員、住民組織の代表、大学教授など47名が参加し、日本の都市計画や防災管理に関する講義、日本のまちづくり事例の紹介、さらには住環境整備のための住民主導によるファイナンス、地域資源を生かした内発的地域振興策に関する講義に引き続き、修了生によるアクションプランやその進捗状況についての発表が行われました。 今回のセミナーの共催者、UDRCは、前回のセミナーでのUNCRDの提案を受けて2005年7月に修了生が自ら設立したNGOであり、アクションプランを実施する上で重要な役割を果たしています。ADBのプロジェクト終了後も、このNGOが中心となり他の組織と連携しながら、住民参加のもとで住環境整備が進められることが期待されます。

 また、タイにおいては、日本の一村一品運動をモデルに実施されている一村一品(OTOP)開発政策と、コミュニティ組織開発機構(CODI)が行っている貧困層を対象とした小規模融資のネットワーク事業について調査、実際に特産品の開発・生産に取り組んでいる農業共同組合や住民グループが住環境整備に取り組んでいる現場への視察を実施しました。今回の調査内容については、タイ内務省コミュニティ開発部ならびにCODIの協力を得て教材としてまとめ、今後の地域開発国際研修やフォローアップセミナーなどに活用していく予定です。

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