南アジア環境的に持続可能な交通(EST) 現地研修・政策対話
2011年08月26日 - 08月28日
アーメダバード(インド)

南アジア諸国(アフガニスタン、バングラデシュ、ブータン、インド、モルディブ、ネパール、パキスタン、スリランカ)は 2008 年以降、UNCRD が主催するアジアEST地域フォーラムに参加しています。各国は、地域機関である南アジア環境協力プログラム(SACEP)を介して、EST 研修の実施について強い関心を示し、南アジアの現状に合う、環境と交通に関する能力開発を目的とする研修の開催を要望しました。UNCRD はこれを受けて、インドのグジャラート州アーメダバード市、SACEP、日本環境省との共催で、南アジア地域で初となる EST 現地研修・政策対話をアーメダバード市で開催しました。この現地研修・政策対話には、南アジア 8 カ国から EST に関連する政府機関(国・地方)の代表者、国際機関代表、専門家など、総勢 50 名以上が参加しました。

現地研修・政策対話の目的は、以下のとおりです。
(1) 南アジア諸国が EST の重要要素と、横断的な取り組みの必要性について共通の理解を醸成すること。
(2) 交通部門のさまざまな社会・経済・環境問題についてEST 総合戦略を推進できるよう、南アジア諸国の主要な省庁
の能力向上を支援すること。
(3) 複数のセクターが関与し横断的な性格を有する EST の諸問題の効果的な解決に向けて、省庁間の連携を強化すること。
(4)「バンコク宣言2020」の合意内容を推奨ガイドラインとして各国の交通政策、交通計画、交通開発に反映させること。
(5) 南アジア諸国が経験を共有し、EST の政策や手段について議論する場を提供すること。

なお、開催地に選ばれたアーメダバード市は高度化基幹バスシステム(BRT)の取り組みが高く評価され、2010 年に交通開発政策研究所(ITDP)の「持続可能な交通賞」を受賞しており、今般の研修にはこの BRT の視察も盛り込まれました。UNCRD は、アジア EST イニシアティブの背景と目的及び参加国・地域の実績、アジア EST 地域フォーラムの概要および成果などを紹介し、気候変動緩和や交通問題の解決のために南アジア地域で EST 総合戦略に取り組むことの重要性について説明しました。また、第5回地域フォーラムで採択された「バンコク宣言2020」に掲げられた2020 年までに達成すべき EST の目標を参加者で共有しました。

南アジア各国は、バンコク宣言2020 に基づく EST の取り組みが温室効果ガスの削減や大気汚染、交通渋滞、交通事故の緩和などさまざまなメリットをもたらすことを確認しました。参加者は「土地利用৷」「公共交通計画」「交通安全」「自動車排出ガス規制」「交通における社会公平性とジェンダーへの配慮」「交通需要マネジメント(TDM)」など EST統合戦略の主要テーマについて理解を深めました。また交通問題が複数のセクターが関与し横断的な性格を有するものであり、その解決策も同様に多部門による横断的な取り組みが求められることを確認しました。さらに BRT の実践例としては、アーメダバード市の事例の視察に加え、カルナータカ州のフブリ・ダールワールとバンガロールの例も研修の中で紹介され、アジアの公共交通においてBRTのニーズが高まってきていることが広く認識されました。

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