交通・土地利用・エネルギー消費の総合的・効率的管理による 大気・気候保全
1999年11月4日 - 11月5日
バルディビア(チリ)

地域ワークショップ「交通・土地利用・エネルギー消費の総合的・効率的管理による 大気・気候保全」のプロジェクト概要は以下の通りです。

交通、大気汚染はラテンアメリカ諸国の都市が緊急な対応を迫られている環境問題の一つです。実に1億人以上もの人々が大気汚染にさらされており、その汚染度は人々の健康を害し、何千人もを死に追いやり、生産力の著しい低下を招くレベルです。モータリゼーションの加速、産業生産力の向上、そして都市部の拡張に起因する植生帯の減少が、急速で無秩序に拡大する都市化と結びついて、大気汚染問題を引き起こしているのです。ラテンアメリカにおける大気汚染の進行と温室効果ガスの排出量増加は、世界規模の気候変動にも影響を与えており、地球の生物学的多様性や基本的な生態的均衡を脅かしています。

UNCRDは、1996-1997年に、ラテンアメリカの大気保全について世界銀行、国際環境自治体協議会(ICLEI)と共同調査・研修を行いました。この経緯により、世界銀行が提唱する「ラテンアメリカ都市大気汚染防止協議会」への参加を求められ、実施前段階のパートナーシップ形成を目的として1998年12月に開催されたワークショップにも、ICLEIとともに参加しました。ワークショップでは、UNCRDとICLEIが研究を進めている分野に関連して、大気汚染を管理するために土地利用計画と交通計画を盛り込んだ総合的アプローチを開発する必要性が指摘されました。また、ホームページ作成、遠隔教育関連活動の推進、関連諸国間での成功事例の普及などに関して、フィードバックが必要である点が強調されました。

このプロジェクト主な目的は、地方自治体の能力育成を支援し、大気汚染問題への取り組みと交通、土地利用、エネルギー消費関連問題を地域開発政策に組み込む作業を可能にすることでした。

プロジェクトの第一段階で、交通、土地利用、エネルギー消費に関する政策について、7事例をまとめた調査報告書をICLEIと共同作成しました。大気保全と気候の正常化を促進するために大気汚染物質の削減の必要性を強調しており、研修教材としても活用できます。具体的な内容としては、複数領域にまたがる課題、行政的・組織的枠組み、コミュニティと民間セクターの参加と援助、戦略的計画・管理、情報および効果的かつ持続的な伝達経路の管理、課題への総合的アプローチおよび戦略的行政とリーダーシップに必要な能力育成などのテーマについて調査結果と提言がまとめられています。対象は、アルゼンチンのコルドバとブエノスアイレス、コロンビアのカリ、ペルーのリマ、ブラジルのリオデジャネイロ、チリのサンティアゴとラ・ピンタナで、4つのテーマに基づいてまとめられています。

調査研究終了後、英語とスペイン語の事例集がまとめられ、前述の「ラテンアメリカ都市大気汚染防止協議会」のホームページなどに掲載されました。UNCRDとICLEIを始めとする関連諸機関が研修実施の際に利用することが可能となっています。この事例集は、UNCRDの「人間の安全保障と地域開発プロジェクト」で活用されています。

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