第30回 地域開発国際研修コース (2002)
2002年05月16日 - 06月26日
名古屋ほか

UNCRDは、第30回地域開発研修コースを開催しました。この研修コースは、開発途上国で地域開発に携わる政府や地方自治体等の中堅職員、実務担当官らを対象に、地域開発戦略のための知識や技術の習得、日本など各国の地域開発経験の交流等を目的としているもので、2002年で30回目を迎えました。

現在、世界各地で頻発する地域紛争や環境破壊、自然災害などの問題は、貧困層や女性、子供などの社会的弱者に大きな被害を与えています。そのためUNCRDでは、開発政策を国家の安全保障・経済開発から個人の生命・生活の保障という「人間の安全保障」の確保へと視点を移し、持続可能な開発をテーマに人材育成を支援しています。今回の研修では、さまざまな角度から人間の安全保障の事例を検証し、具体的な地域開発政策の策定を目標に、講義やグループ討論、現地視察等を行いました。

研修は、次の6つのモジュールに分けて実施されました。

  1. 地域開発概要:
    研修生が抱えている地域開発における課題や問題点およびそれを解決するための戦略について情報を交換するとともに、地方分権や情報公開、市民参加などの手法について議論しました。

  2. 地方分権と地域開発:
    地方分権と地域開発の両方を促進するため、その調整と補完性について、日本と途上国における事例を取り上げることによって、両者の関係やその重要性について考察しました。

  3. 人間の安全保障と地域開発:
    人間の安全保障のうち、食糧・経済・健康の安全保障に着目し、その実現のための方策・戦略・実施方法および政府・民間・NGOの役割などについて検討しました。

  4. 環境・災害軽減・文化と開発:
    環境破壊や災害、文化の抑圧は生活環境に悪影響を及ぼし、持続的な開発を妨げる。そこで環境の保全、防災、そして文化を開発に結びつけるため、コミュニティや地方自治体等の役割に注目し、それぞれの管理方法を模索しました。

  5. 地域開発とICT:
    地域開発における情報通信技術(ICT)の活用法を、貧困改善、社会開発、能力強化、資本主義の形成への影響といった観点から検証し、日本等の事例をもとに地方自治体のICT導入効果について議論しました。

  6. まとめ:
    各モジュールを統合化し、またコースで学んだ地域開発の手法を応用しながら、各研修生が自らの職務における課題を解決していくためのアクションプランを作成しました。作成にあたっては、UNCRDスタッフによるアドバイス等を参考に、より具体的で実行性の高いプランを目指しました。


さらに研修生は、日本の開発の背景となる文化や生活について知るため、日本語クラスや日本文化プログラム、ホームステイプログラムにも参加しました。

研修には、アジア(ブータン、カンボジア、ラオス、インドネシア、ネパール、パキスタン、スリランカ、タイ、ベトナム)、アフリカ(エチオピア)、中南米(ペルー、コロンビア)、中東(バーレーン)、太平洋地域(ツバル、バヌアツ)の15カ国15名に加え、協同研修生として日本から2名が参加しました。

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