持続可能な開発に関するハイレベル政治フォーラム第2回会合サイドイベント
2014年07月7日
ニューヨーク

テーマ:持続可能な都市開発のための資源効率化の推進



UNCRDは「持続可能な開発に関するハイレベル政治フォーラム(HLPF)」の会期中、国連経済社会局(UNDESA)との共催及び日本外務省、日本環境省、北九州市、豊田市、インドネシア運輸省、国連環境計画(UNEP)、国際連合人間居住計画(UN HABITAT)、交通開発政策研究所(ITDP)の協力でサイドイベント「持続可能な都市開発のための資源効率化の推進」を開催しました。

HLPFは2012年に開催されたリオ+20での合意を受け設立された政策対話の場で、第2回となる今回は「ミレニアム開発目標(MDGs)の達成と持続可能な開発目標(SDGs)を含む野心的なポスト2015年開発アジェンダへ向けて」をテーマに議論が行われました。

サイドイベントは、世界各国のHLPF代表、参加者を含む約70名の出席の下、日本外務省外務副大臣の冒頭挨拶、DESA/DSDの主催者あいさつに続き、パネルディスカッションを行い、インドネシアと日本による各国及び都市における事例紹介のほか、国連機関からはUN HABITATとUNEPが発表を行いました。

インドネシア運輸省は、都市間及び都市内の効率的な公共交通システム構築計画を紹介しました。インドネシアは、中国、インド、アメリカに次ぐ世界第4位の人口を抱えています。人口増加とともに都市の交通需要が急増しており、インドネシア政府は公共交通の利用拡大を推進しています。インドネシアはまた、17,000以上の島から成る国のため、物流部門においては船上輸送の効率化を進めています。こうした鉄道、バス、船、自動車などマルチモードの交通システム開発は、CO2削減に貢献するだけでなく、道路維持管理費の削減とともに交通事故の削減にも貢献しているということが紹介されました。

日本環境省からは、循環型社会構築に向けて日本が進めている3R推進と資源効率化政策について説明がありました。近年、とくにアジアにおいては、急速な経済成長に伴い増大する廃棄物の問題が都市の持続可能性を脅かすものとして大きな課題となっています。日本政府は、二国間技術協力等を通じて、途上国の持続可能な廃棄物管理を支援し、また廃棄物管理をビジネスの機会としてとらえ、この分野におけるマルチステークホルダーの協力を積極的に推進しています。さらに、日本政府はUNCRDとともにアジア太平洋3R推進フォーラムを立ち上げ、多国間の政策対話による持続可能な廃棄物管理を支援しており、ハノイ3R宣言(2013年第4回フォーラムで採択)、スラバヤ3R宣言(2014年第5回フォーラムで採択)の達成により、持続可能な社会がアジア太平洋で実現することについて期待を述べました。

都市の事例紹介として、日本から北九州市と豊田市が発表を行い、北九州市は資源効率化とゼロ・ウェイストの取組みと国際協力の話を紹介しました。かつて、工業地帯での産業活動により深刻な環境汚染に悩まされていた北九州市は、その反省をもとに産業活動と環境改善の共存を目指して公共部門・民間部門(企業・市民)との連携で廃棄物の分別処理と資源再利用を進めてきました。その結果、北九州市の環境は大きく改善し、その経験と知識を都市間協力により、インドネシア・スラバヤ市等アジア各都市に広く普及しています。こうした取組みは、2011年にアジアで初めて経済協力開発機構(OECD)によるグリーン成長都市に選定されました。

2009年に内閣府より環境モデル都市に選定された豊田市は、2030年までにCO2を30%削減することを目指して様々な低炭素モデル事業を進めています。そのうち、スマートコミュニティープロジェクトは、再生可能エネルギーの地産地消を促進し、エネルギーの最適利用を図ろうとするもので、民間企業を含む約50の機関と連携してプロジェクトを推進しています。また、省エネやIT技術を活用した次世代自動車技術の開発にも取り組んでいます。

このほか、UN-HABITATは、職住近接、高密化、混合土地利用(mixed-use)を主な特徴とするコンパクトシティーが持続可能な都市開発のモデルとなることを紹介しました。また、UNEPは、建物の建築や運用に際し多大なエネルギー、資源が使用され、また廃棄物も大量に発生することに着目し、建設部門のグリーン化を「持続可能な建築物及び気候変動イニシアティブ(SBCI)」により進めています。SBCIでは、建設のサプライチェーンをグリーン化.することで、インフラの需要とコストを抑制し、廃棄物管理、交通、エネルギー、水供給など都市の公共サービスの向上など相乗効果が期待されています。

イベントのまとめとして、都市の将来のあり方は現在の都市のリーダーと市民の意識と行動にかかっているということを改めて認識し、各国・都市代表をはじめとする参加者は持続可能な都市づくりを推進する決意を新たにしました。

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