ネパールEST国家戦略 第2回関係者協議会 - 2015年09月30日
2015年7月30日 
カトマンズ(ネパール)

ネパールEST国家戦略の最終草案についての関係者協議会が開催され、関係省庁、研究・学術機関から約60名が出席しました。

2015年4月-5月に発生した大地震を受け、その復興過程にあるネパール政府は、インフラ開発において災害へのレジリエンス(防災・減災及びポスト災害)をとくに重視しています。これは気候変動や災害等に脆弱なアジアESTイニシアティブ参加国にとっても重要な戦略であり、2015年11月にネパールで開催予定の第9回アジアEST地域フォーラムでも中心議題にもなっています。今度のフォーラムでは、ホスト国ネパールが観光立国であることから、道路の安全などの持続可能な交通に加えて、ESTの持続可能な観光への貢献についても議論される予定です。

一方で、ネパールでは、道路の安全について、近年目覚ましい進展と改善がみられ、ネパール都市開発省は、カトマンズ交通マスタープラン、ネパール都市開発戦略をはじめとした都市開発に関する総合計画を策定しています。このうち、ネパール都市開発戦略では、持続可能な交通が主要戦略として位置づけられており、ネパールEST国家戦略はこうした個別プロジェクト及び戦略においても重要なインプットとなることが期待されています。

最終草案では、全体構想、目的、直面する課題、戦略優先事項、個別目標、社会・経済・環境面の指標を含む戦略の全体像が明確になりました。この中で、ネパールの持続可能な交通システム戦略の方向性として、社会包括性、環境調和性、経済効率性の3つを柱にすることが提案されました。ネパールは、ヒマラヤを水源とする水資源に恵まれていることから効率的な水力発電開発ができれば、大量輸送などのクリーンな交通システムに活用でき、バリ・3ゼロ宣言の目指す「ゼロ汚染」を実現できる可能性があります。また、土地利用計画、居住計画、都市計画はよりよい都市・市内・地方交通の機会について提案がされました。このほか、物流システムの効率化とそれに関連するインフラの改善、再生可能エネルギーの利用、電気自動車の活用、鉄道・水上輸送の活用など、様々な側面から意見や提案が出され、EST国家戦略にインド・ネパール・ブータン回廊(インド政府が主導するプロジェクト)のコンセプトを追加するということも議論されました。

今回出された提案、修正案を受けて、正式名称を持続可能な交通国家戦略(National Sustainable Transport Strategy略称:EST国家戦略)と改め、最終草案を再度調整した後、ネパールインフラ交通省の主導のもとに国家承認がされる予定です。


Copyright(C) 2001-2019 United Nations Centre for Regional Development - Nagoya, JAPAN | ご利用規定 | プライバシーについて | お問合せ | サイトマップ