UNCRDセミナー

第6回UNCRDセミナー

「地球温暖化への国際的対応と持続可能な地域社会」

【レポート】

UNCRDは、地球環境戦略研究機関(IGES)理事・上級コンサルタントの平石尹彦氏を招き、2007年3月15日に標記セミナーを開催しました。

このセミナーには、大学の研究者や高等学校の教諭、地方自治体や企業の環境担当者、学生など31名が参加し、気候温暖化に関する政府間パネル(IPCC)の役割や取り組み、気候変動の科学、気候変動に関する国連枠組み条約(UNFCCC)と京都議定書、気候変動への適応と開発政策に関する講演と質疑応答が行われました。

この中で、開発を進める際、地球温暖化への配慮がなされるべきと強調され、具体的な施策として、先進国の資金や技術支援により、開発途上国で温室効果ガスの排出削減等につながる事業を実施し、その事業により生じる削減量の全部または一部に相当する量を先進国が排出枠として獲得することで、その先進国の削減目標の達成に利用することができるクリーン開発メカニズム(CDM)が紹介されました。

また、実際にIPCCが様々なレポートを策定する際には、各国から執筆者として推薦される科学者が重要な役割を果たすことやデータの背景についても注意する必要があることなどが指摘されました。講義後には活発な質疑応答が繰り広げられ、気候変動に関する国連枠組み条約は1992年ブラジルリオデジャネイロでの国連環境開発会議(UNCED)で各国代表により署名されましたが、実際の条文はニューヨークで策定されたこととの関係などについての質問のほか、世界の人口が増加する中で、効率主義を追求するマーケットメカニズムやグローバリゼーションに任せていては、環境問題の解決は期待できず、短期的な意思決定に終始するよりは、長期的な意思決定を行うことができるメカニズムを構築する必要があることなどが指摘されました。

今回のセミナー参加者からは、地域開発においても長期的視野に立った温暖化対策との関連性から考えるという新たな視点を持つことができたという感想が寄せられました。

UNCRDでは、これからも地域の人々と国際的な課題を共有する場を設けていく予定です。


【セミナー概要】

第6回UNCRDセミナー 「地球温暖化への国際的対応と持続可能な地域社会」
講   師 平石尹彦(ひらいし・たかひこ)
日   時 2007年3月15日(木) 17時30分〜19時00分
場   所 国際連合地域開発センター 6階講義室

名古屋市中村区那古野1-47-1
名古屋国際センタービル 6階
(地下鉄桜通線「国際センター」駅下車すぐ)
主   催 国際連合地域開発センター、国連センター協力会
そ の 他 参加費無料。定員70名。

【講師略歴】

平石尹彦(ひらいし・たかひこ)

地球環境戦略研究機関(IGES)理事・上級コンサルタント、IPCCインベントリー計画共同議長、国立環境研究所地球環境研究センター運営委員会委員など。1968年東京大学大学院修了(工業化学)。労働省入省後、環境庁で公害対策に携わった。ケニア大使館書記官、国連環境計画(UNEP)局長を経て、1999年より、気候変動問題の分野を中心に活動中。

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